Kyo Nishikawa  西川恭  guitar/vo
2017/01/12(木)

乾燥対策

 

空気が乾燥する冬場に気をつけたいのはギターの湿度管理です。

ギターは木でできていますから、温度や湿度など環境によって伸び縮みしています。ボディーが薄い木材であるクラシックギターやフォークギター、とりわけ作られて間もない新しいギターほど環境変化の影響を受けやすいものです。

最悪の場合、ボディーに亀裂が入ったり、フレットが突出してバリが出たり、ネックとボディーの接合部分が破損したりすることもありますから注意が必要です。

湿度計が気になる季節です。

ギターの保管に適した湿度は40〜50%です。冬場は外気が乾燥している上、エアコンを使用している室内はさらに乾燥します。放っておくと20%台にまで湿度が下がることもあります。湿度30%以下の状態になると風邪などのウイルスが活性化するそうですから、これではギターはもちろん、人間にとっても過ごしやすい環境とは言えませんね。

乾燥対策として最も安心なのは、加湿器を使って部屋の湿度を40〜50%に保っておくことです。加湿器がない場合は、エアコンの前に濡れたバスタオルを干しておく(結構すぐに乾いてしまうのでコマメに交換しましょう)など。

持ち運びの際には、短時間の場合はそれほど神経質になる必要はありませんが、ケースの中に湿度調整剤(または、ビニール袋に小さな穴をいくつかあけて、その中にしぼった小さい濡れタオルを入れておく)を入れておくといいと思います。車内も乾燥が激しいので、長時間の車移動の場合などは特に気をつけた方が良いかもしれません。

空気の乾燥はギターの音を綺麗に響かせてくれる要素である反面、度を越すとギターを傷つけてしまう、なんとも悩ましいもの。上手に対策して、ギターも自分の体調もベストな状態で冬を過ごしたいものです。


Release date:2017/01/12(木) 
Tag:ギター  乾燥  湿度