懐かしい歌をギター生伴奏で

2025/06/27(金)

時代と人の心で織りなす歌の世界

▲ 幸い、実際に雨に降られることはなかった6月の歌声喫茶。終了後の夕方の空に...

6月後半の歌声喫茶は、前半に引き続き、雨と花嫁さんにまつわる歌をまじえて。

童謡「あめふり」と八代亜紀さんの「雨の慕情」は、一方は無邪気な子供の心、もう一方は大人の哀しみを歌っていますが、どちらも「雨雨ふれふれ」のフレーズが印象的です。「雨の慕情」ではサビでおなじみの手振りをするのも忘れずに。

▲ 前半に引き続き、雨と花嫁さんにまつわる歌をまじえて

「花嫁人形」には明治から大正期、価値観が多様化する中で浮き彫りになる花嫁さんの心の哀しみが見てとれます。昭和20年代、三条町子さんの「かりそめの恋」にも「どうせ売られた花嫁人形 胸で泣いても笑い顔」とありますから、時代を経ても、人々の中にこうした感慨があったのだと思われます。昭和30年の「この世の花」の世界観もこれに通じるものかもしれません。一方で、昭和30〜40年代には「ここに幸あり」「花嫁」など、自らの意思を貫いて幸せをつかみ取る美しさを歌った歌も登場します。

お客様からも、自分の時代はこうだった、おとなりの席の友達は年齢が4歳下だけれど、その二人の間でも、当時の社会の価値観は随分とちがうものだった、というお話も聞くことができました。

流行歌は時代を映す鏡とよく言われますが、こうして同じテーマの歌が時代によってどのように描かれているのかを意識してみて、また、その時代の中にいたお客様の生の声を聞くことができて、歌の世界をよりいっそう深く味わえたような気がします。

▲ 休憩タイムのチャコ&チコの1曲は「太陽は燃えている」「どうぞこのまま」など

今回のラストソングは中島みゆきさんの「糸」。時代と人の心で織りなす歌の世界を感じたこの日にふさわしい1曲を、しみじみと実感しながら歌ったのでした。

今回の人気ベスト5と皆さまからのお声はこちらです。

【2025年6月後半 ベスト5】
1位:さくら貝の歌
2位:ここに幸あり
3位:恋のしずく、北帰行
4位:あの鐘を鳴らすのはあなた、雨の慕情
5位:糸、帰れソレントへ、真白き富士の根

  • 懐かしい曲で楽しく歌いました。
  • 『ラジオ深夜便・夜ばなし歌声喫茶』で聴いた「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌いたくなりました。
  • 「雨の慕情」で手を伸ばして上げる振りをつけながら歌うのが、簡単そうでなかなか難しかったです。トホホ。
  • 「この世の花」は好きな歌ですが、二番の歌詞は嫁いだご主人に失礼ですよね(笑) 「初恋は実らない」ということを云いたいのでしょうネ?
  • 暑い中、心地よいピアノの音にホッと一息、素敵なギターの音色に酔いしれて幸せを感じられます。明日、明後日、長兄(92歳)の通夜・告別式です。悲しみと暑さを乗り切る元気をいただきました。
  • いつも楽しいお話をありがとうございます。
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投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2025/06/27(金)