懐かしい歌をギター生伴奏で

現代版「湯の町エレジー」のようにも感じられる名曲

さざんかの宿

 
1982年(昭和57年)大川栄策
作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

くもりガラスを 手で拭いて
あなた 明日が 見えますか
愛しても 愛しても
あゝ ひとの妻
赤く咲いても 冬の花
咲いてさびしい さざんかの宿

ぬいた指輪の 罪のあと
かんでください 思いきり
燃えたって 燃えたって
あゝ ひとの妻
さだめ悲しい 冬の花
明日はいらない さざんかの宿

せめて朝まで 腕の中
夢を見させて くれますか
つくしても つくしても
あゝ ひとの妻
ふたり咲いても 冬の花
春はいつくる さざんかの宿

 

大川栄策さんは高校卒業と共に上京し、作曲家・古賀政男氏に弟子入り。昭和44年に「目ン無い千鳥」(作詞:サトウハチロー、作曲:古賀政男)でデビュー。昭和15年に霧島昇とミス・コロムビアが映画『新妻鏡』の挿入歌として歌った曲をリバイバルヒットさせた形です。

家具の町としてしられる福岡県大川市の出身。この曲がヒットしていた頃、タンスをかつぐ特技をテレビ番組でよく披露していました。

「さざんかの宿」の道ならぬ恋を嘆く歌の世界観は現代版「湯の町エレジー」のようにも感じられます。ちなみにB面は同じく吉岡治・市川昭介両氏の作詞・作曲による「湯の町しぐれ」という歌で、これが「さざんかの宿」に対するアンサーソングのような内容なのもまた面白いです。


投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2021/03/07(日)