懐かしい歌をギター生伴奏で

昭和47年(1972年)札幌オリンピックテーマソング

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虹と雪のバラード

 
1972年(昭和47年)トワ・エ・モワ
作詞:河邨文一郎
作曲:村井邦彦

1.
虹の地平を 歩み出て
影たちが 近づく 手をとりあって
町ができる 美しい町が
あふれる旗 叫び そして唄

ぼくらは呼ぶ あふれる夢に
あの星たちの あいだに
眠っている 北の空に
君の名を呼ぶ オリンピックと

2.
雪の炎に ゆらめいて
影たちが 飛び去る ナイフのように
空がのこる まっ青な空が
あれは夢? 力? それとも恋

ぼくらは書く 命のかぎり
いま太陽の 真下に
生まれかわる サッポロの地に
君の名を書く オリンピックと
生まれかわる サッポロの地に
君の名を書く オリンピックと

 

「虹と雪のバラード」を作詞した詩人で整形外科医の河邨文一郎氏は、冬のオリンピックが夏のオリンピックやその他の各種スポーツ大会と決定的に異なることとして、競技の背景に常に雪と氷があることを挙げています。

「国を問わず、北国・雪国に暮らす人々が無意識的にせよ持っている、その氷雪の風土を共にするもの同士の連帯感というものが、観衆やテレビの視聴者に伝わり、冬季オリンピックならではの雰囲気が作り出されていく」という感覚は、小樽出身で雪国に育ち、学び、暮らした河邨氏ならではの貴重な視点です。

NHKから札幌オリンピックテーマソングの作詞の依頼を受けた河邨氏は、こうした北方圏、北国の住民の連帯感と、それが虹がかかるようにはるかな国々をつなぐ様を、誰もが歌える庶民の歌として描こうという思いを、「虹と雪のバラード」に込めたといいます。

【参考文献】
河邨文一郎『人間の星座:エッセイ集』(北海道新聞社)
※国立国会図書館デジタルコレクション


投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2025/09/23(火)