原曲は、「渚のボードウォーク Under the Boardwalk」(1964)や「アップ・オン・ザ・ルーフ Up on the Roof」(1962)などのヒットで知られるアメリカのR&Bコーラスグループ、ザ・ドリフターズの「Save the Last Dance for Me」(1960)。
当時グループのリード・ボーカリストだったベン・E・キングは、間もなく同グループを脱退し、1961年にソロ歌手として「スタンド・バイ・ミー」を大ヒットさせています。
越路吹雪さんによる日本語版の直接の原曲となっているのは、フランスの歌手ダリダによるフランス語カバー「Garde-moi la dernière danse」(1961)。フランス語版の女性目線の歌詞、曲の基本的なアレンジと雰囲気を聴くと、岩谷時子さんがこの曲を原曲のアメリカンポップスからではなく、このフランス語版にのっとって、シャンソンとして訳詞を行ったことが想像されます(※)。
フランス語訳詞に忠実に、かつ越路吹雪さん向けにあて書きされた日本語歌詞により、この曲は和製シャンソンのスタンダード曲のひとつになりました。
【参考サイト】
※本記事作成にあたり、フランス語歌詞と邦訳についてこちらのサイトを参考にさせていただきました。
朝倉ノニーの〈歌物語〉:ラストダンスは私に
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