NHKのラジオ番組『婦人の時間』のための音楽として作られました。
『婦人の時間』は、戦後の民主社会において女性の地位を向上し、男女同権を真に実現するために、新憲法や婦人参政権についての啓蒙教育、家計と結びつけた経済知識、母親にも大きく関わる新教育制度、そして音楽・文化などを幅広く取り上げ、日曜日を除く毎日、昭和20年から38年まで18年間にわたって放送された番組です。
NHKから「人々に夢を与える歌を」という依頼を受けた江間章子氏は、どこの街をモデルにということではなく、幻の街を頭に思い浮かべて、こうあってほしいという願望を描いたといいます。
【参考文献】
日本放送協会・編『ラジオ年鑑 昭和23年版』(日本放送出版協会)※1
喜早哲『日本の抒情歌』(誠文堂新光社)※2
※1・2:国立国会図書館デジタルコレクション