懐かしい歌をギター生伴奏で

舞台は夜の東京。この街で恋を憂えるしのび泣きにクローズアップ。

東京の人

 
1956年(昭和31年)三浦洸一
作詞:佐伯孝夫
作曲:吉田正

並木の雨のトレモロを
テラスの椅子で聞きながら
銀座娘よ なに想う
もらす吐息に うるむ青い灯
しのび泣く 恋に泣く 東京の人

夜霧の日比谷ゆく人も
隅田の流れ見る人も
恋に身を灼く シルエット
君は新宿 僕は浅草
しのび泣く 恋に泣く 東京の人

都のすがた 店々は
変われど尽きぬ 恋の唄
月の渋谷よ 池袋
花は今日咲き 明日も香るよ
しのび泣く 恋に泣く 東京の人

 

昭和4年の「東京行進曲」以来、銀座、日比谷、新宿、浅草、上野、神田などの地名を散りばめながらオムニバス・ショートムービーさながらに東京の街と人を描く歌が、各時代ごとに生み出されてきました。

東京行進曲」そして昭和11年の「東京ラプソディ」では昭和初期の開放的で華やかな雰囲気が、昭和23年の「東京の屋根の下」では戦後の街にあっても夢と希望を胸に抱く若者の心情が描かれています。

昭和30年代の「東京の人」の舞台は夜の東京。この街で夜ごと聞かれる恋を憂えるしのび泣きにクローズアップしています。

三浦洸一さんは1953年にデビュー、「落葉しぐれ」「弁天小僧」「踊子」などがヒットしました。神奈川県三浦市出身であることからこの芸名になりました。


投稿者:チャコ&チコの歌声喫茶
記事公開日:2023/06/14(水)