歌声喫茶の愛唱歌
:92件望郷の想いを哀愁に満ちた旋律にのせて綴る、古賀メロディーの傑作です。 作曲家・古賀政男が幼少期の思い出を作詞の西條八十に伝え、それをもとにこの詩ができたということですが、八十自身も嫁ぐ姉との別れという喪失感を16歳の時に… 続きを読む →
川口松太郎氏の小説を原作とする、田中絹代さん、上原謙さん主演の松竹映画『愛染かつら』(監督:野村浩将)の主題歌として、映画も曲も空前の大ヒットとなりました。 前年にデビューした霧島昇さんは本作の大ヒットを皮切りに「一杯の… 続きを読む →
李香蘭(山口淑子)主演の映画「支那の夜」の劇中歌として発表されました。 蘇州は長江の南側、上海に隣接する都市。古くから水運の町として栄え「東洋のヴェニス」とも呼ばれてます。歌詞の最後に登場する寒山寺は臨済宗の仏教寺院。毎… 続きを読む →
文学者・教育者である吉丸一昌氏は、文部省編纂の『尋常小学唱歌』の歌詞編纂に大きく関わった人物で、そうするとお堅い唱歌を作った学者風の人物をイメージするかもしれませんが、実際にはむしろその逆で、後の時代に大きく花開く“童謡… 続きを読む →
昭和31〜32年に“サイクリング・ブーム”がありました。 京都産業大学の上野継義教授の「わが国サイクリング史の一断面」によれば、“サイクリング”という語は「それまではごく一部のサイクリストと自転車業界人の間だけで通用して… 続きを読む →
TBSドラマ・花王愛の劇場『三どしま』主題歌。 8ビートのポップス・サウンドとわかりやすい歌詞で、若い世代にも知られる大ヒット曲となりました。同年の日本作詩大賞、日本レコード大賞・作詞賞を受賞。 曲は昭和43年の島倉千代… 続きを読む →
NHK『ラジオ歌謡』のヒット曲です。 田村しげる氏は昭和6年に作曲家デビューし、東海林太郎さんや松島詩子さんらに曲を作りました。戦後は本曲や「たそがれの夢」(昭和23年 歌:伊藤久男)をはじめラジオ歌謡の名曲をいくつも手… 続きを読む →
歌のモチーフは明治28年(1895)に発表された樋口一葉の短編小説『十三夜』。 ある十三夜の晩、主人公・お関は自分に対して冷淡な夫と離縁したいという想いを両親にうちあけるために実家へ。両親は娘のきもちに理解をしめすも、こ… 続きを読む →
1933年の米ミュージカル映画『フットライト・パレード』の劇中歌「上海リル」(作詞:Al Dubin 作曲:Harry Warren)の架空の続編として創作されたのが「上海帰りのリル」です。前奏と間奏には「上海リル」のメ… 続きを読む →
「雪が降る」などで知られるサルヴァトール・アダモのヒット曲。日本では越路吹雪さんや岸洋子さんの歌唱がよく知られています。 タイトルの「サン・トワ・マミー」はフランス語で《愛しい人よ、君がいないと…》といった意… 続きを読む →
大川栄策さんは高校卒業と共に上京し、作曲家・古賀政男氏に弟子入り。昭和44年に「目ン無い千鳥」(作詞:サトウハチロー、作曲:古賀政男)でデビュー。昭和15年に霧島昇とミス・コロムビアが映画『新妻鏡』の挿入歌として歌った曲… 続きを読む →
元々は江戸時代に箏の手ほどき曲として作られたもの。 「さくら さくら やよいの空は」の歌詞は、箏曲「桜」として明治21年の文部省音楽取調掛撰『箏曲集』に掲載されたのが最初となるようです。 作詞者は不詳ですが、音楽之友社さ… 続きを読む →
昭和24年にNHK『ラジオ歌謡』で発表されたこの曲が作られたのは昭和14年のこと。 作曲家・八洲秀章氏が、病で失った恋人を想って詠んだ一首《わが恋の如く悲しやさくら貝 かたひらのみのさみしくありて》。これを友人である土屋… 続きを読む →
いのち短し、恋せよ乙女——「ゴンドラの唄」といえば、このうたいだしの名フレーズにつきます。 「ゴンドラ」とは水の都ヴェネツィアの水路をゆく手こぎボートのこと。はかないわかさとあつい恋心を、さきをも知れずにただよいながらす… 続きを読む →
『この世の花』は雑誌「明星」に連載された北條誠の小説で、それを原作にしたラジオドラマ、映画、テレビドラマも人気を博しました。 曲は島倉千代子さんのデビュー曲で、映画版の主題歌です。